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神戸市34%、西宮市48%だったが、そのうち「一つも通じなかった」人が神戸市47%、西宮市24%、「一部しか通じなかった」人が神戸市41%、西宮市59%ときわめて多く、逆に「すべて相手に通じた」人は神戸市で10%、西宮市で17%にすぎなかったのである。その結果、電話への評価は非常に低く、「地震当日電話が役立った」という人は神戸市で6%、西宮市で18%しかなく、逆に「役立たなかった」という人が神戸市58%、西富市60%と圧倒的多数にのぼっていたのである(表1)。

(5) 電話の他の問題点

しかも電話については、交換機の故障や異常輻鞍のほか、応急対策の支障になるような出来事がいくつか起こっている。

その一つは、地震当初に119番に殺到した多くの無言電話の間題である。報道によれば、

表1地震当日の電詰疎通状況とその評価

地震当日の電話使用

  神戸市 西宮市
自宅から電話 33.9 48
自宅の電話が通じず公衆電話 24.6 19.1
自宅の電話が壊れ公衆電話 7.2 9.6
公衆電話が壊れて使えなかった 3.7 1.4
公衆電話が混雑していて使えなかった 5.9 1.2
電話しようとしなかった 18.9 17.3
その他 5.9 3.4
合計 699 502

家庭の電話は通じたか

  神戸市 西宮市
すべての相手に通じた 10.1 16.6
一部通じなかった 40.9 59.3
一つも通じなかった 47.3 23.7
無回答 1.7 0.4
合計 237 241

家庭の電話の評価

  神戸市 西宮市
大変役に立った 2.6 8.2
かなり役に立った 3.7 9.4
多少役立った 6.9 12
あまり役立たなかった 9.2 10.8
まったく役立たなかった 48.5 38
使っていない 29.2 21.7
合計 699 502

 

 

 

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